美しい装丁の図録「金沢のチカラ」は手に取りたい仕掛けがいっぱい! | 金沢建築館 様
- 2022年12月19日
- 高精細印刷
現在でも、「装丁が綺麗!」「仕掛けがたくさんあって面白い!」と多方面から嬉しいお声がチラホラ。今回はそんな「金沢建築館」様からご依頼いただいたお仕事についてご紹介します!
図録というと、皆さんどんなイメージをお持ちですか? 展覧会の内容に興味があったり、「家に帰ってもう一度思い出したい!」というときに購入する方も多いのではないでしょうか? 手に取って開けば何度でも展覧会に足を運んだ気分になれる、特別な本ですよね。
展覧会の魅力が詰まった本だからこそ、それに合わせて見た目も中身もこだわった上質さが求められます。今回も、限られた予算の中で、最適な印刷物となるよう様々なご提案をさせていただきました。
制作にあたってお客様から頂いたのは、
展覧会のテーマである
「保存・再生を積み重ねながら、同時に新しい建築が生まれる金沢」
をイメージしたデザインを実現したい
という思い。そこでお客様の理想の図録が実現できるよう、
- カバーからのぞく仕掛けを作る 「トムソン型抜き」
- 上質な紙に上質な色を印刷できる 「シルクスクリーン印刷」
- 背がないから開けやすい 「コデックス装」
- 大画面に写真を載せることができる 「両観音開き」
といった様々な印刷方法や装丁方法をご提案させていただきました!
トムソン型抜き
まず、「トムソン型抜き」とは、木型を使って紙を打ち抜く技術。
お客様から「表紙の写真をカバーの穴からのぞかせたい」というご要望があり、カバーにトムソン型抜きを採用しました。表紙には金沢城や金沢21世紀美術館など、金沢の代表的な建築の写真が多く載っています。カバーを通して写真の一部が見えることでワクワクするような仕掛けになっています!
シルクスクリーン印刷
次に、「金沢らしい金色で、横に連なったデザインをカバー上に印刷したい」というご要望を受け、「シルクスクリーン印刷」をご提案。
シルクスクリーン印刷とは、インキ用の穴が集まったメッシュ状の版を使う印刷方法のことで、多素材多インキに対応できるため、印刷の幅が広がり、表紙カバーのような大きいサイズの紙にも印刷が可能になります。
また、透明なメジュームインキで上からしっかりコーティングしたことで、美しい金色をいつまでも保つ丈夫なカバーに仕上がりました。
コデックス装
また、製本については「コデックス装」を。コデックス装とは、背がなく糸綴じが見える製本方式。別名・バックレス製本とも呼ばれています。
見開きの写真が途切れず「見開きで開きやすく折り重なった背中の見た目もテーマに合っている」ということで、ご依頼をいただきました。
ノド元まで内容が見え、ページを開いたまま保つことができるため、展覧会に訪れているかのように細部まで写真をじっくり眺めることができます!
両観音開き
さらに、図録の中身については、写真を大画面で見たり、比較することができるよう「両観音開き」のページを多用。
両観音開きとは、両端を中央に向かって折るページ構成のことで、大きな写真やたくさんの情報を載せることができます。
例えば、上は現在の犀川大橋上空の写真と江戸時代の同じ場所を描いた絵図を左右に並べたページ(見開き)ですが、時代とともに移り変わる金沢の様子を大画面で一度に見ることができます!
他にも、当社が得意とする画像処理技術で、再現度の高い写真を多数使用。『加賀五彩』をイメージしたカラーインデックスを施すなど、資料価値が高く、読み応えのある、こだわりぬいた図録を作り上げることができました。
他の文化施設の皆様にもご覧いただき「仕掛けが施された表紙やページ・インデックスにもこだわった中身が面白い!」とご好評。本図録は「金沢建築館」様ホームページよりお買い求めいただけます。
今回紹介したように、図録は組み合わせ次第で幅広い表現が可能。弊社・能登印刷では、お客様のこだわりをとことん追求し、印刷物の良さを最大限に引き出すサポートをさせていただきます!
私たちとともに、理想を叶えるこだわりの図録を作りませんか?
まずはお気軽にお問い合わせください。
営業:柿本紅葉(能登印刷 CS北陸本部)
印刷:能登印刷株式会社
※ 会社名・部署名などは取材および記事制作当時のものになります。