工芸館・博物館・美術館の図録の製造を担当させていただきました
弊社・能登印刷ではこの秋に開催の国立工芸館、石川県立歴史博物館、石川県立美術館の展示会・特別展の図録をそれぞれ担当させていただきました。
国立工芸館の石川移転開館1周年を記念した「《十二の鷹》と明治の工芸 ―万博出品時代から今日まで 変わりゆく姿」の図録では、器の表面から飛び出すほどの彫刻的な細工がほどこされた陶器や金属器、まるで生きているかのようにリアルな表情を見せる動物の置物など、「熱量」が伝わってくる明治の工芸の数々を網羅。
デザインのコンセプトに準じた色調・階調の再現の難しいラフ系で風合いのある中質紙を用いるため、紙にあわせた専用のCTPカーブを作成し、絵柄毎にカラーコレクションやコントラストを微細に調整。特にメインビジュアルである「十二の鷹」の見開きでは、その迫力を出すため、背景の黒のしまり具合、金の光沢感の再現に十二分な注意を払いました。
また、石川県立歴史博物館の「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」の図録では蒔絵の金の質感や飴色系の微妙な色味を再現するため、石川県立美術館の「加賀前田家の名宝 百工比照」の図録では撮影でくすんだ色やつぶれた諧調を補正するため、プリンティングディレクターが営業と同行して詳しくヒアリング。
「良い図録をつくりたい」というお客様の熱意にお応えするため、明度や諧調、色合いのイメージをしっかりと共有しながら、そのご要望を図録に反映させていただきました。
素晴らしい展覧会・特別展の事業に微力ながら参画できたことに厚く御礼申し上げます。
国立工芸館「《十二の鷹》と明治の工芸 ―万博出品時代から今日まで 変わりゆく姿」
2021年12月12日(日)まで開催中
https://www.momat.go.jp/cg/
石川県立歴史博物館「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」
2021年11月23日(火・祝)まで開催中
https://www.ishikawa-rekihaku.jp